5.民俗学読本 フィールドへのいざない

今回は『民俗学読本 フィールドへのいざない』!完全にタイトルに惹かれました!!

 

民俗学やフィールドワークに昔から興味関心を寄せていたものの、自身が足を踏み入れることはないまま、早◯十年……でもやっぱりなんだか心惹かれるものがあるので、民俗学という文字を目にして手に取ってみた。

6部構成になっていて、それぞれの部で著者が違う。オムニバス的な。

 

第Ⅰ部では編者である高岡弘幸氏がご自身の生活史を振り返りながら、いかにフィールドワークの中で問題を発見・設定していったのかを軽快な語り口で語られている。正直、興味深すぎてこの時点でフィールドワークやりたいって思う人続出なんじゃないかなって思っちゃうんだけど、どうなんですかね????ぜひ読んだ人の感想聞きたい……

そして読んでいく中で、阿部謹也氏の名前が出てきてなんだか感激!
ハーメルンの笛吹き男に関する伝承を研究していらした歴史学者の方で、過去に読んだこの本がグイグイ読めすぎて2時間の飛行機の中で読み始めて読み終わるまでした。"差別とは何か"を論じていて、すごく感銘を受ける本。に違いない。

民俗学読本』でもそうだけど、研究者が研究すること自体も勿論すごいことなんだけど、過去の資料が現代に残されているってありがたいことだな〜と改めて。ロゼッタストーンパピルスヒエログリフに始まり、紙文化があって、伝承をまとめて残してくれている物質があるのすごい……
あと資料をまとめてある資料館や図書館とその管理の人たちがいるっていうのもすごいことだよすごいしか言えなくて語彙力足りない悲しい!

 

6人の研究者の方々、文章上手すぎるなあ。
スイスイ読んじゃう。研究者って文章上手なんだなあ研究者かっこいい…こういう人たちが研究バンバンやってくれたらもっと面白い文章たくさん読めるんだろうなあ……何で日本って人文科学や社会科学に研究費当てへんのや…!損失…っ!圧倒的損失…っっ!!
(5年間の研究費合計の割合、人文科学(1,235.60億円/2.97%)と社会科学(3,508.10億円/8.43%)合わせてもその次に少ない理学(5,676.59億円/13.64%)に届かないんですね…)